2023年11月22日
肉球の肥厚と亀裂(続き)
雑種
11歳 避妊済み メス
「肉球に亀裂が入り出血している、痒そう」
今回は、以前ご紹介させていただいた、肝臓の悪化が原因となり皮膚病が進行する壊死性遊走性紅斑の動物さんの経過をお話しさせていただきます。
2023年7月の段階では、下の写真のように肉球や顔面の病態悪化は続いており、痒みも全身的に強い状態でした。
7月:進行した肉球の肥厚
7月:顔面の炎症
診断がついた段階から、アミノ酸製剤点滴と食事の変更を行い経過を観察していました。
食事は現在、ロイヤルカナンさんの肝臓サポートを与えています。
変更後、肉球・顔面ともに徐々に皮膚の状態が回復し全身的にかなり皮膚の状態が改善してきました。痒みも少なくなり、食欲の増加もみとめられました。11月の段階では毎日元気にお散歩に行けるような元気な生活を送っています。
慢性的な肝臓の病気であるため、今後も良質蛋白を含むフードの給餌、皮膚のケア、定期的な肝臓のチェックを欠かさないことが重要となります。皮膚を維持することは大変ですが、本人の幸せそうな生活ぶりをみると原因が分かり治療できてよかったと感じます。
11月の肉球
11月の顔面
動物病理診断センター 様よりご報告